自己免疫疾患の原因が、身近な化学物質の可能性について。

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前回は、病気の原因が有機溶剤や特定化学物質といった毒物である可能性についてお話ししました。

病気の原因が毒である可能性について。 - Harvest7777のブログ

 

有機溶剤は、神経障害、肝障害、腎障害、造血障害を起こすことが知られており、全ての有機溶剤は神経障害を起こします。

 

この有機溶剤の中毒で、脳神経や肝臓、腎臓、肺、皮膚、粘膜(腸管)、血液といたるところに病気を引き起こすうえに、症状があいまいで見逃されることが多いようです。

油やロウ、樹脂、ゴム、塗料など水に溶けないものを溶かす有機化合物で、揮発しやすく工業的な用途に使われるものを有機溶剤と言います。日本での使用量は石油化学工業の発展や需要の増加で1960年代から急増し、特にトリクロルエチレン等の塩素系溶剤の増加は著しいものがあります。」 法律的には有機溶剤中毒要望規則、特定化学物質等障害予防規則で特に有害なものについての規則が定められています。しかし実際には500種近くが使われいると言われ新しい溶剤もどんどん開発されています。これら新しい溶剤や溶剤を混ぜて使った場合の慢性毒性については、わかっていないことばかりで実際に扱う労働者にとっては非常に危険な現状です。石油や、灯油、シンナーや接着剤などが有機溶剤であり扱いによって有害なことはみなさんもご承知のことと思います。有機溶剤は高濃度を吸えば、急性中毒に、低濃度でも長い期間吸えば慢性中毒を引き起こします。

   《急性中毒》

 密閉されたタンクやトンネル、大きな槽、缶内で高濃度の蒸気を吸って頭痛、めまい、吐き気を起こし気を失って死に至る急性中毒も未だに無くなっていません。臭うからといってわざわざ密閉したり、床の汚れ落としに溶剤を使って掃除したりするということは大変危険なのです。急性中毒では死亡しなくても後遺症が残ることが多いと言われてます。

 

  《慢性中毒》

 溶剤は蒸気を吸うことで肺から、触れることで皮膚から体内に入ります。次いで全身を血液とともに回ります。一部は呼気から排泄されますが、脳や神経に結合し、肝臓で抱合、分解を受けたりした後、腎臓を通り尿に排泄されます。(だから溶剤によっては尿の代謝産物を測ることによってどのくらい溶剤を吸収したかが推測できます。)有機溶剤の共通する毒性をあげれば、①揮発性が大きく(臭う)、呼吸器から吸入されやすい②脂溶性が大きく、脂質が多い神経、脳に結合蓄積されやすい③粘膜や皮膚に刺激作用があるということです。

 (1)多彩な自覚症状に注意!

 有機溶剤の慢性中毒の症状は、多彩であると同時にあいまいなものが多く、有機溶剤を使っていることに注意していなければ見逃してしまうことも多いのです。従って医師も見落としてしまうことが少なくありません。簡単にじぶんでチェックできる症状をまとめると、①手が荒れる、②異常に疲れた感じ、足がだるい③頭痛、頭痛感、めまい④いらいら、不眠、夢見が悪い、⑤胃のもたれ、食欲がない
また、酒に弱くなる、溶剤に「酔う」、溶剤の臭いをかぐとスッとする(嗜癖・シンナー中毒)などの症状もあります。これらの症状があれば赤信号とかんがえ、溶剤との接触を断つべきです。

 (2)慢性中毒

有機則にはそれぞれの溶剤の毒性が示されています。そのほとんどが蓄積毒性=慢性中毒の危険を持っています。列記すると、

①精神・神経障害:多発神経炎、視神経炎、小脳失調、初老期痴呆など(症状は頭痛、頭重感、いらいら、めまい、不眠、記憶力の低下、失神、手足のしびれ感、神経痛、脱力、麻痺など)

②皮膚・粘膜障害:皮膚炎、結膜炎、上気道炎など(症状は皮膚のあれ、かゆみ、なみだ、目の充血、くしゃみ、せきなど)

③呼吸器障害:慢性気管支炎など(症状はせき、たん、息苦しさなど)④肝障害⑤腎障害(タンパク尿、血尿など)⑥造血器障害:再生不良性貧血白血病、貧血など、⑦発ガン性があげられます。慢性中毒は一旦進むと大変なおりにくいのでかかってからの治療よりもどうしたらかからないですむかという予防が一番大切なのです。

 (3)共通する毒性と特徴的な毒性

 以上のような毒性に加え、溶剤によってはそのものに特徴的といえる障害を引き起こすことがあります。

 発ガン性についてはベンゼン(サンダルのゴムのりに用いられた)の白血病再生不良性貧血があまりに有名です。またトリクロルエチレン、パークロルチレン(クリーニングなどで使用)は使用量も多く今後問題になると思われます。n-ヘキサンの末梢神経障害(手足のしびれ)、トルエンやトリクロルエチレンによる脳の萎縮や脳波異常、トルエン、スチレン、パークロエウエチレンによる視力低下、視野狭窄トルエン、クリーニングソルベント、灯油による貧血などは有名です。

 シンナー、塗料に使われているセロソルブ類が精巣萎縮(男性の不妊症)を起こすこともあり十分注意する必要があります。トリクロルエチレンと腸管ノウ腫様気腫(腸に袋が多発し腹のはりや粘血便を示す)との関係や、1,1,1-トリクロルエタンやテトラクロルエチレンによる過敏性肺炎の例もあります。

有機溶剤中毒

 

化粧品や除光液、香水、日焼け止めなどには有機溶剤が含まれており、自己免疫性疾患が女性に多いのも、この有機溶剤が原因ではないかと思うのです。

自己免疫疾患は、免疫システムの異常によって、自分の体の一部を異物とみなして攻撃することで発症しますが、その原因は分かっていません。

自己免疫性疾患には沢山の種類があるので、すべてを紹介できませんが、例えば全身性エリテマトーデスの症状は、このように書かれています。

全身症状
発熱、全身倦怠感、易疲労感、食欲不振など

関節症状
手や指が腫れて痛い関節炎を起こします。肘、膝などの大きな関節や手の指など、日によって場所が変わる移動性の関節炎が見られることもあります。

皮膚症状
もっとも有名なのは、頬に出来る赤い発疹で、蝶が羽を広げている形をしているので、蝶型紅斑(バタフライ・ラッシュ)と呼ばれています。 皮膚をさわると、発疹が重なりあい、少し盛り上がっているのが特徴です。同じ、頬に出来るものでも、盛り上がりのない、ハケで薄紅色の絵の具をぬったような紅斑も見られます。また、一つ一つが丸く、ディスク状(レコード盤様)のディスコイド疹も、この病気に特徴的で、顔面、耳介、頭部、関節背面などによくみられます。

日光過敏症
強い紫外線にあたった後に、皮膚に赤い発疹、水膨れ、あるいは熱が出る人がいます。このような症状は、日光過敏症といい、この病気でよく見られます。この症状が、病気の始まりであることも少なくありません。しかし、この病気以外にも、日光過敏症を起こす病気がいくつかありますので、それらとの区別が必要です。

口内炎
多くは、口の奥、頬にあたる部位や上顎側に出来る粘膜面がへこんだもので、痛みが無く自分で気付かないことがしばしばですが、時に痛みを伴うこともあります。

脱毛
朝起きたときに、枕にこれまでなかったほどたくさん髪の毛がつくようになります。また、円形脱毛のように、部分的に髪の毛が抜けたり、全体の髪の量が減ったりすることもあります。また、髪が痛みやすく、髪の毛が途中から折れてしまう人もいます。上で述べたディスコイド疹が頭部に見られると、その部分の脱毛が治らないことが多いので、積極的に治療をする必要があります。

臓器障害
様々なものが知られています。すべての症状が起こるわけではなく、一人一人によって、出てくる症状、障害される臓器の数が違います。全く臓器障害のない、軽症の人もいます。特に腎臓(ループス腎炎と呼ばれることがあります)、神経精神症状、心病変、肺病変、消化器病変、血液異常などは生命に関わる重要な障害になることがありますから、きちんとした診断と治療が必要です。

全身性エリテマトーデス(SLE)(指定難病49) – 難病情報センター

 

疲労感や食欲不振が見られたり、皮膚や肝臓、腎臓、肺、神経、血液などに症状が出たりと、有機溶剤の症状の出る場所とよく似ていると思います。

化粧品はそれ自体で皮膚がかぶれたりしますし、光と反応することで皮膚炎を起こすこともあるようですから、日光過敏症の原因になっているかもしれません。

また、痛み止めも皮膚炎の原因になるようですが、女性の中には毎月痛み止めを飲んでいる人もいるのではないでしょうか。

光アレルギー性皮膚炎
接触皮膚炎は、肌に付着する物質と光とが反応することで発症する皮膚炎です。

原因物質としては、紫外線を吸収するタイプの日焼け止め(紫外線吸収剤)や非ステロイド系消炎鎮痛薬(*痛み止め・解熱剤)などが代表的なものです。

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接触皮膚炎
光線過敏症の原因物質が皮膚に接触し、それが紫外線にあたって接触皮膚炎をおこします。

ソラレンなどによる光毒性とケトプロフェンなどによる光アレルギーに分かれます。

接触皮膚炎は化粧品でも起こる!原因・症状と美肌を取り戻す治療法 | エイジングケアアカデミー

 

また、化学物質で甲状腺バセドウ病や橋下病に似た病気を起こすことが知られているようです。化粧品とは書いてありませんが、化学物質で甲状腺の病気になることがあるようです。

化学物質過敏症の原因物質は化学薬品・殺虫剤・除草剤・可塑剤・有機溶剤・芳香剤・柔軟剤・金属・タバコ煙・家庭用ガス・排気ガス・大気汚染物質・医薬品。化学物質過敏症シックハウス症候群、アレルギーを含み、甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺機能低下症/橋本病を誘発し、かつ症状も似ています(発熱、発汗、動悸、不整脈、手足の冷え、便秘・下痢、悪心、易疲労性、精神症状 (不眠、不安、うつ状態、集中困難)、頭痛、関節痛、筋肉痛、筋力低下、中枢神経障害・痙攣(甲状腺クリーゼの様))。化学物質過敏症の診断は甲状腺・副腎・下垂体・亜鉛欠乏等内分泌の病気の除外診断。

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化学物質過敏症は、甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺機能低下症の症状と非常によく似ています。

甲状腺機能亢進症/バセドウ病様の症状

発熱、異常発汗
動悸、不整脈
下痢、悪心
疲労性(疲れやすい)
精神症状 (不眠、不安、うつ状態、集中困難)
頭痛、関節痛、筋肉痛、筋力低下
中枢神経障害・痙攣(甲状腺クリーゼの様)
甲状腺機能低下症様の症状

手足の冷え
動悸、不整脈
便秘、悪心
疲労
精神症状 (不眠、不安、うつ状態、集中困難)
頭痛、筋肉痛、筋力低下
中枢神経障害・痙攣(粘液水腫性昏睡・橋本脳症の様)
化学物質過敏の言葉通りの症状

粘膜刺激症状 (結膜炎、鼻炎、咽頭炎)
皮膚炎
気管支炎、喘息

甲状腺の病気に似ている化学物質過敏症[甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 長崎甲状腺クリニック大阪]

 

このように、いくつかの自己免疫疾患は、身近にある化学物質、有機溶剤によって発症している可能性があります。

この自己免疫疾患の治療は、ステロイド剤や免疫抑制剤を使うようです。

で、ステロイド剤には山のように副作用がありますし、免疫抑制剤とは、抗がん剤と同じものですから、猛毒です。

抗癌剤と免疫抑制剤の違いは何でしょうか? - 用途の違いだと思います... - Yahoo!知恵袋

ステロイド副作用
ステロイド剤の副作用としては、過剰な免疫抑制作用による感染症、クッシング症候群、副腎皮質機能不全、糖尿病、骨粗しょう症、消化性潰瘍などが報告されています。

以下、ステロイド内服薬による、代表的な副作用を示します。

・消化管潰瘍
感染症の誘発・増悪
・中心性肥満
・副腎不全、離脱症候群
・糖尿病
うつ状態
精神障害
骨粗鬆症と骨折
・低身長
大腿骨頭壊死
動脈硬化病変
・高血圧
不整脈
・うっ血性心不全
・白血球増多
・皮下出血
・低カリウム血症
・異常脂肪沈着
・野牛肩
・多毛
・皮膚線条、皮膚萎縮
・発汗異常
・浮腫
ステロイド筋症
白内障
緑内障
・眼球突出
・中枢神経興奮性亢進
・味覚・嗅覚の低下
・海綿体・陰茎・陰核亀頭の肥大

以下、ステロイド外用薬の代表的な副作用を示します。

・多毛
・皮膚の萎縮
・塗った場所が赤くなる
・色素脱失
・毛細血管が拡張
・湿疹・角化症様
・疣贅(イボ)
・皮膚の感染症の悪化や誘発(水虫、カンジタ、尋常性疣贅、かい癬など)
・塗り薬にかぶれる

ステロイド副作用 :薬によるもの

 

つまり、毒で病気になったのに、その原因を取り除くことなく、薬で症状を抑え込んで、さらに薬の副作用でさらに状態が悪くなる。

自己免疫疾患が難病なのは、治療の方法が根本的に間違っているからだと思います。

症状がひどい場合は、一時的に薬を飲んで症状を和らげることは必要だと思いますが、薬を常用すると、毒がどんどん体に貯まっていくと思います。

何らかの自己免疫性疾患と診断されたら、試しに身の回りの化学物質、有機溶剤を含むものの使用を中止してみてはいかがでしょうか。

 

自己免疫性疾患でも、自然治癒を売りにしている人がいますが、昔読んだ本では、治る人、治らない人さまざまだと記憶しています。

個人的には、原因となる化学物質、有機溶剤を取り除かない限り、そう簡単には治らないと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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